5回目の現場実習 その3 小型定置網漁業及び魚類養殖業編

椿泊での実習,つぎは「小型定置網漁業」と「魚類養殖業」です。

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まずは「小型定置網漁業」。
期間中,小型定置網実習は2回行ったのですが,2回とも雨。しかし漁業の場合は,操業の可否を決めるのは,雨よりも風や波の場合が多いのです。というわけで,雨に打たれながらの実習となりました。


海底にあらかじめセットし,魚の「壁に当たると壁沿いに進む」「狭い入口から広い場所に入った場合は,なかなか外に出ることはできない」などの習性を利用して漁獲する「小型定置網」ですが,水揚げの際は,一番端っこの魚が「溜まる」部分である「(通称)ツボ」のみを引き揚げます。

雨に打たれながらの引き揚げ作業。

ぱっち網と同様に,ツボの一番最後の部分を船に固定し,,,,

網で魚を掬い揚げ,,,,

船倉に入れます。
この日はアジが中心でしたが,時期と場所により,メジロ(小型のブリのことです)やイシダイも漁獲されます。

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次いで「魚類養殖業」です。
この漁業は,まとまった量を一度に出荷できるところがポイント。マダイの出荷作業などの実習を行いました。


椿泊漁協の皆様,大変お世話になりました。


5回目の現場実習 その2 ぱっち網漁業編

椿泊での現場実習の2漁業種類めは,ちりめんじゃこの原料である「いわししらす(カタクチイワシ,マイワシなどの稚魚)」を漁獲する「ぱっち網」です。
「ぱっち網」は,小型漁業の多い徳島県では,比較的規模の大きな漁業で,「ジャッカー」と呼ばれる魚群探索兼漁獲物運搬船1隻と,「網船」と呼ばれる網を曳く船2隻の,計3隻が1船団となり漁を行います。
まずジャッカーが魚群を探索し,魚群を見つけたら,網船が網を曳いて漁獲する。 → 漁獲したいわししらすは,鮮度保持のため,ジャッカーに積み込み,ジャッカーが陸まで運搬して陸揚げ(場合によっては加工場へ搬入)する。 → その間,魚群がまだ残っていたら網船が漁獲する。 と,このような繰り返しが行われます。

ジャッカーから見た網船。2隻の網船で1つの網を曳いています(写真奥の方に網があることになります)。

魚群がおおむね網の中に入ると,曳網を終了し,2隻の網船は接舷します(これで網の口はほぼ閉じられることになります)。

しらすは,網の一番奥の部分(「魚採り」などとも呼ばれます)にたまっているので,それをジャッカーに引き寄せます。

網から魚採り部分をとりはずし,その中のいわししらすを船に取り込む準備。

魚採り部分の中のいわししらすを,たま網で掬います。水色の網は,この「たま」の網の部分です。実はこの網は非常に長くて,,,,

掬い終えたら,たま網の柄(口)を機械で上に持ち上げることで,かたくちしらすは長い網の中を通過していって,写真左の船倉部分に収納されます。

鮮度保持のために氷を入れます。準備ができたら,ジャッカーは港に戻ります。

陸揚げにはフィッシュポンプを利用します。

この実習期間中から7月中旬にかけて,徳島県紀伊水道海域では,しらすが大漁でした。お世話になった漁業者さんは,自らしらすの加工も行っているのですが,加工場もフル稼働でした。

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※ たまたまほぼ同じ時期に同じ漁業者さんが出荷した「ちりめん」を,阿波ふうどスペシャリストの方が酢の物にして食べておられたようです(実習の時に漁獲したものかどうかは不明ですが)。こちらをご覧ください。



5回目の現場実習 その1 小型底びき網漁業編

5回目の現場実習は,6月26日から30日にかけて,阿南市の椿泊漁協で行われました。椿泊地区は,県内でもトップクラスの水揚げを誇り,多くの種類の漁業が営まれています。
当初は,小型底びき網漁業実習は予定していなかったのですが,研修1日目の夜に椿泊漁協の組合長はじめ漁業者のみなさんと意見交換をしているうちに,小型底びき網漁に同行させていただけることになりました。

小型底びき網の操業は,大きく分けて,「早朝出港→夕方帰港」の「昼びき」と,「夕方出港→早朝帰港」の「夜びき」がありますが,今回は「夜びき」。この時期は,ハモをメインとして,多種多様な魚介類が漁獲されます。

長時間沖で操業する漁業なので,研修生はヘロヘロになって帰ってくるのではと心配していたのですが,全くそんなことはなく,元気に水揚げ作業を行っていました。

今回の漁獲の中心,ハモ。京都の祇園祭や大阪の天神祭の時期に食べられる魚で,多くは関西方面に出荷されます。徳島のハモは,京都市場や大阪市場において,大きなシェアを占めており,1位になる年もあります。最近は,首都圏や徳島県内での消費も増加してきています。


ハモ以外の魚も,このとおり。
漁港の荷捌き所で,選別作業を行いました。

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4回目の現場実習

4回目の現場実習は,6月12日から16日にかけて,紀伊水道のど真ん中に浮かぶ離島の「伊島」で,赤物縄と一本釣りを行ってきました(今回も操業時の写真はありません。すみません)。伊島漁協の皆様,大変お世話になりました。

四国本土から伊島までは,連絡船「みしま」で30分。1日3往復しています。


まずは伊島の漁村の様子を見て回りました。

次いで,伊島漁協の荷あげ場で,漁獲物についての説明を受けます。

出漁に備えての仕掛けづくり。

赤物縄の仕掛け。

出漁します。

出羽島の赤物縄ではキダイが中心でしたが,こちらではアマダイが漁獲の中心でした。同じ「赤物縄」でも,漁場により魚種が異なってきます(写真のアマダイは研修時に漁獲したものではありません)。

一本釣りはその時期時期で漁獲対象が変わりますあ,今回はアジがメインとなりました(写真のアジは研修時に漁獲したものではありません)。

大きなマダイを釣り上げた研修生もいました。そのほか,一本釣りで思うように漁獲がなかったため,先輩漁師と一緒にジギングをした研修生はブリも釣り上げていた模様。







3回目の現場実習 その2 天草採藻漁業編【追記】

出羽島での実習時に「天草の荷造り(袋詰め),出荷研修」をしたわけですが,それらの天草は,徳島市にある徳島県漁業協同組合連合会に集められ,6月15日に入札にかけられて,日本全国の加工業者さんに買われていきました。
写真は入札前の風景です。この日入札にかけられたのは,約20トン(1,000袋以上)。そのうち約3~4割が出羽島産のものでした。



3回目の現場実習 その2 天草採藻漁業編

牟岐町漁協では,寒天の原料となる天草の採藻漁業も盛んです。天草を漁獲するには,「海に潜り海中の天草を採取する方法」と「浜辺に流れついた天草を採取する方法」があり,前者の方が天草の質が良いとされています。
今回の研修中に,天草が流れ着いていれば,陸上での採取実習をする予定でしたが,残念ながら流れ着かなかったので,天草の出荷作業の実習のみを行いました。

採取された天草は,それぞれの漁業者が洗浄し,日干しにより乾燥させ,それを集積場に持ってきます。出荷の際は,その天草をまとめ,指定された袋に15kgずつ袋詰めします。乾燥された天草は非常に軽いので,15kg分を袋詰めするには,相当圧縮する必要があり,機械での作業となります。

そのようにして作った袋詰め天草を,出羽島から四国本土側に船で輸送します。

遠くから見れば,こんな感じ。

本土側の港からはトラックに積み込み輸送されます。これらの積み下ろしは相当な重労働となります。なお,この天草は,徳島市の徳島県漁業協同組合連合会に集められ,全国から集まった加工・流通業者さんの入札にかけられ,日本各地に運ばれて行きます。


「天草採取」はできませんでしたが,純漁村である出羽島の人々との交流もでき,漁村生活の一端を知ることができました。

3回目の現場実習 その1 赤物縄(あかもんなわ)編

3回目の現場実習は,牟岐町漁協さんのお世話になり,キダイ(レンコダイ),イトヨリ,アマダイなどをターゲットとする延縄漁業の一形態「赤物縄(ターゲットがだいたい赤い魚なので「赤物」)」と,寒天の原料となる「天草(てんぐさ)」の採藻漁業がメニュー。ここでは赤物縄をとりあげます。

牟岐町漁協で赤物縄に従事している漁業者は,そのほとんどが出羽島在住。というわけで,5月29日から6月2日まで出羽島に泊まり込んでの研修となりました。


まずは仕掛けづくり。牟岐の赤物縄では,だいたい150~200mの幹縄に,針を結んだ100本の枝縄をつけたものが1セット(地元で呼ばれる単位は「はち」)で,1回の出漁では5~10セットを用います。研修生の作業スピードは,現役漁業者の1/3~1/4くらい。

出漁は午前2時頃。(残念ながら操業時の写真はありません)。

帰港は午前7~8時。

帰港と前後して漁協に出荷します。これはキダイ(レンコダイ)。

高級魚アマダイもまじります。

今回の実習中でおそらく一番大きかったイトヨリ。

過去2回の実習では,「必要な時(網入れ,網揚げなど)だけ沖に行き,それ以外は陸上」という漁業だったのですが,今回は「漁業開始から終了までずっと沖」という操業パターンの漁業となりました。そのぶん船酔いリスクが高まるのですが,今回の研修では船酔いした研修生はいなかった模様です。