令和4年6月の漁業アカデミー

 6月

 「ハモは梅雨の水を飲んで美味しくなる」ということわざがありますが、梅雨の到来とともに徳島県の代表的な漁業であるハモ延縄漁が本格化してきました。今年はハモの相場も良好で港も活気づいています。漁業アカデミーにおいても毎年6月にタチウオとハモ延縄の実習を実施しています。

    6/9 @専攻科研修生出前事業

 とくしま漁業アカデミーには令和3年から専攻コースを設け,就業先が決定している新規就業希望者を受け入れています。普段、家業での学びが忙しい研修生に対しても、出前授業を行い、必要な知識を習得するために支援しています。写真は6月9日(木)に長原漁協でシラス漁業とワカメ漁業について出前授業を実施した時のスナップです。この場を借りて講義をして下さった徳島県立農林水産総合技術支援センター水産研究課の2名の研究員に深謝します。 

長原漁協での座学風景

 6/13~6/16 @椿泊漁協タチウオ、ハモ延縄研修

 6月13日(月)から16日(木)に椿泊漁協のご厚意により延縄研修を実施していただきました。椿泊漁協の皆様に心より厚くお礼申し上げます。
【タチウオ延縄研修】
 写真は平尾延縄部会長さんのご指導により紀伊水道南部(後方は伊島)でタチウオ延縄の投縄(上写真)と揚縄(下写真)法を学んでいるところです。揚縄では実際にラインホーラーで取り込みを経験させていただき、良い経験を積ませていただきました。加えて平尾部会長さんには椿泊の漁業概要から延縄漁業の成り立ち、年齢構成、現状から将来の見通しまで座学として丁寧に教えていただきました。

①平尾延縄部会長さんからタチウオ延縄の餌の付け方と投入について教わる。
②平尾延縄部会長さん後方支援のもとラインホーラーによる取込み方法を教わる。

【ハモ延縄研修】空中を舞うハモ延縄の取り込み
 6月15日(水)から16日(木)には実際に操業するハモ延縄漁船に乗船させていただき漁獲と水揚げを体験させていただきました。
写真は6月15日(水)の深夜に紀伊水道中央部で漁業アカデミー2期生の岸 辰浩さんがハモ延縄でハモ延縄の投入(①)と取り込み(②~⑤)を行っているところです。海底からラインホーラーで引き揚げられたハモを船内に取り込み背中越しに船内生簀に投げ込混み,ハリスを包丁で切ります。一連の所作はリズム感があって美しく匠の技と言えます。真夜中に一人で船を遠隔操作しながら,ラインホーラーを操るという相当な技術と熟練を要する漁労作業です。撮影を了解いただいた岸さんに衷心よりお礼申し上げますとともに,ますますのご活躍を期待します。

①右手で投入前の小鯵を持ち、左手で生きた小鯵を掴んでいるところです。




 ハモの取込みには腹側と背中越からがあります。②~⑤写真は背中越しにハモを取込み、船内の生け簀上で枝糸ハリスを切断しているところです。


 6/18~6/19 @小型船舶操縦士免許1級ステップアップ講習

 アカデミー生5名全員がステップアップ講習を受講し、試験に合格し、1級小型船舶操縦士免許を取得しました。