令和4年5月の漁業アカデミー

 

5月

 「目に青葉山ほととぎす初鰹」、鰹が美味しい時期になりました。漁業アカデミーも5月から資格取得をはじめ、進路選択オリエンテーションと座学が始まりました。

 5/7~5/14 @2級小型船舶操縦士免許取得講習

 小型船舶免許の取得は漁業アカデミーの卒業条件になっています。2022年5月7,8日(土,日)に小松島マリーナで2級小型船舶操縦士免許取得に向けてに学科講習が,5月13,14日(金,土)に実技講習がありました。漁業アカデミー6期生5名全員が熱心に受講しました。ロープワーク講習では巻き結び,もやい結び,錨結び,8の字結び,本結び,クリート結びの特徴や応用など詳しく教えていただき、実技講習では各研修生が小型ボートに乗り込み、教官から係留、機関、操船方法を学んだ後、港内及び小松島湾で操船技術を深めました。

一般の方と一緒に学科講習
ロープワーク講習
コンパスの使い方講習
機関の講習

              港内での操船実技講習

 5/16~5/19 @鞆浦漁協大型定置網進路選択オリエンテーション

 令和4年5月16日からアカデミーの進路選択オリエンテーションが始まりました。 5月16~19日に鞆浦漁協にお世話いただき,研修生3名が大型定置網(大敷網)の操業(青色ヘルメットが研修生),選別,ロープワーク,漁師としての心構えを学びました。当日は小サバが大量に入網し,選別に時間を要しましたが,たいへん良い経験になりました。この場を借りて鞆浦漁協の皆様に心よりお礼申し上げます。

大型定置網船上におけるローラー巻き上げ作業
大型定置網の人力による網持ち作業(青のヘルメット姿が研修生)
大敷網船長によるロープワーク研修
陸上における小鯖の選別作業


 
5/25 @水産研究課座学研修(サテライトオフィス

 5月25日には農林水産総合技術支援センター水産研究課美波庁舎で研究員5名による①藻場及び磯根資源の変遷と海藻の有効利用,②シングルシードによるカキ養殖の取組,③徳島における高水温・貧栄養化などの漁場環境と漁獲量の変化,④魚の地方名と未利用魚の有効利用,⑤ワカメ養殖など藻類養殖と美波庁舎の藻類養殖施設の紹介など最先端の内容を話題提供いただいた。水産研究課美波庁舎の皆様に衷心よりお礼申し上げます。

吉見リーダーによる磯根資源に関する講義
多田主任による海藻に関する講義

5/30~6/2 @伊座利漁協大型定置網進路選択オリエンテーション

 5月30日(月)から6月2日(木)まで伊座利漁業協同組合のご厚意で大型定置網(大敷網)とアラメ乾燥作業の実習に漁業アカデミー研修生3名が参加しました。大型定置網では漁場で水揚げされた生きた小サバや豆アジを活餌として椿泊漁業協同組合の延縄漁船の船内生簀に水タモ網で 移す作業を体験させていただきました(オレンジのライフジャケット着用しているのが研修生です)。洋上での定置網の効率的な選別や活け締め作業及び沿岸の定置網が徳島県のブランド魚のハモの安定生産に寄与していることを学びました。陸上でも漁獲物の活け〆と捌き方、食堂での提供など六次産業化の取組を勉強させていただきました。また,炎天下でのアラメの乾燥作業はたいへんでしたが労働の尊さを学びました。早朝から夕方までの濃密にご指導いただいた伊座利漁業協同組合の皆様に心より厚くお礼申し上げます。


研修生が水タモ(1すくい15kg)で小鯖と小鯵を椿泊漁協の
延縄漁船に搬入している。

小型のイサキは資源保護のために海にリリース
           漁獲物の選別作業

小魚の一部はクレーンにより鮮魚として氷漬けする。
採取したアラメの二股部から下を取り除く。
葉部をコンクリートに敷き詰め乾燥させる。