8月21日の研修は,徳島大学 岡 直宏 先生を講師に招き,鳴門市にある「徳島大学水圏教育研究センター」において,「藻類に関する最近のトピックス」を学びました。
藻類は,そのまま食用として利用することのみならず,特にその成分を抽出することで,医薬品,各種食品の原材料,その他広い範囲での利用が見込まれている水産資源です。また,光と水中の栄養分さえあれば,さほどの手間をかけずに,陸上でも養殖することが可能です。たとえば,「海ぶどう(標準和名:クビレヅタ)」は,沖縄県で大規模に陸上養殖され,産業として成功している一例です。
研修では,岡先生が,今まで,各地でかかわってこられた藻類陸上養殖の様子や,藻類から抽出される成分の利用可能性についての講義をうけ,その後,現在徳島大学水圏教育研究センターや県水産研究課において陸上養殖実験が行われている「ミリンソウ」の,収穫及び試食を行いました。
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陸上水槽からミリンソウを収穫します。ワカメやノリ養殖と違い,ミリンソウは,なにか基質に付着しているわけではなく,海水中で漂いながら生長します。そのため,収穫も容易ですし,「水槽」という限られた空間を有効に活用することもできます。 |
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収穫したミリンソウは,脱水したのち,保存性を高めるため天日干しをします(テングサみたいです)。 |
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この日は,軽く天日干しをしたあとの,まだ湿っている状態のものを試食。そのままでも食べられますが,人によっては少々「えぐみ」を感じる場合もあります(「それがいい」という人もいます)。写真は熱湯でほんの数秒湯がいた様子。色が赤色から緑色っぽく変化します。こうすると「えぐみ」は消え,ポン酢などをかけると,いくらでも食べられます。 |
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研修生の一人は,持って帰ったミリンソウを,てんぷらにして食べたそうです。ちなみに,私は,「湯がいてポン酢で」というオーソドックスな食べ方のほか,湯がいたものをうどんの具として入れて食べました。どちらもおいしかったです。 |