現場実習(進路選択オリエンテーション)@和田島

今年度5回目の進路選択オリエンテーションは,7月22日から7月26日にかけて,
小松島市和田島地区で行いました。
和田島は,チリメンジャコの材料の「いわししらす」(カタクチイワシを主体としたイワシの稚魚)を漁獲する「瀬戸内海機船船びき網漁業」,通称「パッチ網漁業」が盛んな地区で,今回の実習メニューも「パッチ網漁業」です。


パッチ網は,網船2隻と運搬船(通称「ジャッカー」)1隻とが1組となり操業します。
これは,網船。2隻が連なった状態で航行し,操業中は離れて網の両端を曳きます。

こちらが「ジャッカー」。魚群の探索,曳網中は網船への指示,そして漁獲物の運搬を行います。
漁獲物を積んだジャッカーが帰ってきました。網船は引き続き沖合で操業中です。

25Kgほどのシラスが入ったカゴを陸揚げします。
トラックに積み込み,加工場に運ばれます。
荷を降ろしたジャッカーは網船の待つ漁場に戻ります。
加工場では,運び込まれたシラスを直ぐにゆで上げます。
出来立ての「釜揚げ」です。この後さらに乾燥させれば,チリメンになります。
 今回の実習では,網船での操業,ジャッカーでの運搬,加工場での業務を経験することができました。
和田島漁協の皆様,ありがとうございました。




現場実習(進路選択オリエンテーション)@阿部

今年度4回目の進路選択オリエンテーションは,7月8日から7月12日にかけて,美波町阿部地区で行いました。漁業種類は,素潜りでアワビなどを漁獲する「海士漁業」です。
今年は漁期の初めから波の高い日が多く,漁に出られる日が少ないとのことでした。

初日は,漁協の事務所で漁業の概要についての説明を受けました。

2日目は,アワビの「稚貝放流」に参加しました。

海陽町にある種苗生産施設で育てられたアワビの稚貝を網袋に入れ
潜水して1個づつ丁寧に岩陰に放流しました。


3日目は,漁獲物の出荷作業を行いました。
出荷先ごとに発泡スチロールの箱に梱包し,
トラックで,徳島市内の中央卸売市場まで輸送しました。

研修後半になって波が穏やかになり,海士漁の実習ができました。

*なお,今回は「とくしま漁業アカデミーの研修」として特別にアワビなどを採捕させていただきましたが,アワビ,サザエなどは漁業権の対象となっており,漁業者以外の方は,勝手に採ることはできませんのでご注意ください。

現役の漁業者とペアになって出漁しました。
立派なアワビを獲った研修生もいました。
水揚げしたアワビは,漁協の荷捌き所で種類,大きさを測り,傷がないことを確認して集荷されます。
 阿部漁協の皆様,ありがとうございました。


現場実習(進路選択オリエンテーション)@北灘

今年度3回目の,進路選択オリエンテーションは,6月24日から28日にかけて,
鳴門市北灘地区で行いました。
太平洋(海陽町鞆浦),紀伊水道(阿南市椿泊)に続き,今回は播磨灘海域です。

北灘地区では,ハマチを中心とした魚類養殖業をはじめ,小型底びき網漁業,
小型定置網漁業,わかめ養殖業などが営まれています。
今回の研修では,シーズンオフのワカメ養殖以外の3種類の漁業を行いました。

                            【魚類養殖業】
給餌作業:早朝5時から餌を積み込み,沖合の生簀に向かいます。
最終日には生簀の網の交換作業を行いました。
 

          【小型底びき網漁業】
朝6時に出港し,10時ごろ帰港しました。
この日は,ハモと小エビが水揚げされました。
北灘漁協の皆様,ありがとうございました。

現場実習(進路選択オリエンテーション)@椿泊

今年度2回目の進路選択オリエンテーションは,6月10日から6月14日にかけて,
阿南市椿泊地区で行いました。
椿泊漁協では様々な漁業が営まれていますが,今回の研修では「延縄漁業」
を対象としました。

椿泊漁協の延縄は,季節ごとにタチウオ,ハモ,サワラなどを狙いますが,
今回の研修では,タチウオを狙う「浮き延縄」と「底延縄」,
ハモを狙う「底延縄」の3種類の漁法を体験しました。

いずれも夜間の操業となり,夕方出港し,帰港は深夜になります。

午後3時 道具を積み込み「ハモ延縄漁」に出港します。
翌日早朝 漁獲したハモを水揚げします。
ハモは,水から上げても暴れるため,逃げ出さないように特別なカゴで運びます。
この水槽にも,逃げられないように「返し」が付いています。
サイズごとに選別して計量し,
出荷用の水槽に収容します。
立派なハモです。

研修中に行った意見交換では,
研修生からは
「夜通しの作業で大変だった。」
「タチウオ、ハモの漁具・方法の違い。餌の違い。また、同じタチウオでも
浮きと底との違い、場所によるタチウオの大きさの違いなどを勉強できた。」
等の感想が出されました。
また,指導してくださった漁業者からは,
「漁師の仕事は沖だけではない。陸での準備(道具の改良など)が重要。」
との御意見をいただきました。

椿泊漁協の皆様,お世話になりました。

資格取得(その2)小型船舶免許

6月の前半,週末を利用して,漁船の操縦に必要な
「小型船舶操縦士免許」の取得講習を受講しました。

1週目に学科講習,2週目に実技講習を受けて,まず,2級免許を取得しました。
これは,小型船舶(20トン未満)を操縦する免許ですが
航行できる範囲は海岸から5海里(約9km)に限定されます。
3週目にステップアップ講習を受けて,航行範囲が無制限の1級免許となります。

研修生3名は,土日の休日返上で講習を受講し,全員無事1級免許を取ることができました。